◇2006・6・16
  おたふく風邪 PART2


病院へ行こう



3年ぐらい前だったろうか、さんさ踊りで浴衣を着た娘と同級生。そういえば本文には関係ない。
股間に、一物・・・、じゃなくて一抹の不安を抱えて、翌日病院へ行くことにしたオラホは、特に行きつけの病院と言うものはなかったので、一番近いと言う理由だけで某医大の内科に行くことにした。
それは、距離的アドバンテージを生して、さっさと帰りたかったからだが、結局1時間ほど待って名前を呼ばれ診察室に入った。

「どうしましたか?」

オラホがいすに座ると医師は尋ねた。

「カクカクシカジカと言うわけで、” おたふく風邪 ”なんじゃないでしょうか〜?」

無謀とも思える自己診断まで付け加えてオラホは病状を説明した。
すると医師は

「え゛・・・、ま〜さかぁ」

急にため口になるフレンドリーな医師(歳上)である。
疑いを抱く医師にオラホは、新聞記事のことも付け加えさらに説得(?)を試みたたところ「じゃ〜、診てみましょう」ということになり、部屋の隅にある診察台に、下半身すっぽんぽんで横になることになった。


触診


思えば、中学3年生の時インフルエンザの治療の際、行きつけの小児科で注射のために生尻をさらされ、ちょっぴりあこがれていた若い看護婦に見られた事に耐えられず、自分の子供が病気にかかるまでは二度と行くことがなかった事がある。

そして、数年前に痔で病院へ行ったときは、医者が女医であったばかりか、4,5人の十代とおぼしき看護婦見習いに肛門ばかりかタマタマまで見られ、恥ずかしさのあまり通院を断念し、自力での完治を余儀なくされた事もあった。

なぜこうも病院へ行く度にパンツを脱がなければならないのか?
神は思わぬところに試練を用意しているものである。
そんな哲学に思いをはせる間もなく、傍らに立つ医師はゴム手袋を装着し、オラホの下腹部を見下ろしている。

なんだ、文句でもあるのか?え?
どうせオラホのサイズは標準以下だろう。
でも、これで3人子供を作っているのだ。
そんな眼で見られるいわれはない。
毅然とした思いとは裏腹に、オラホの息子は真夏の猫のようにぐったりと左太ももの付け根に寝そべっている。

しかし、医師はまるで猫の襟首をつかむようにひょいと持ち上げ、その下にあるタマタマをそっといじった。
なんと言う恥辱だ。
しかも痛いし。

どうですか?

「は、はい、痛いです。」


オラホの心の叫びとは裏腹に声は少し裏返っていた。

真夏の猫。


診断

触診が終わり医師は背を向けて消毒液で手を洗いながら言った

「どうしますか?入院します?」

どうやら医師は、私の主張を認めたようだ。
だからと言って、このまま放っておけば居酒屋の前に立つ狸の代わりができる位に腫上がる、というならいざ知らず、この程度で入院とは片腹痛いわ、この悪徳医師め!

そのときはそう思ったような気がする。
いずれ丁重に医師の申し出を断り、病状が変わるようならまた来ます、と言い残し帰宅した。

その二日後の朝だった。
オラホは39度近い高熱で目覚める事になる。

<<また続く>>



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